新型コロナウイルスの対策で除菌製品が大幅に売り上げを伸ばしています。
ですが今年の5月国民生活センターにより、こうした市販されている除菌をうたう商品に注意喚起がなされました。(参照:http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200515_2.html)
過剰な除菌に対して懐疑的な目が向けられるようにもなっています。
市販されている除菌を標榜する製品は新型コロナウイルスに対して効果があるのでしょうか?

●目次
1・新型コロナウイルス対策で除菌は意味がない?
 1・殺菌、除菌、抗菌という言葉に要注意
 2・過剰な行動がかえって免疫力をなくすことに
2・新型コロナウイルス対策をするなら
3・新型コロナウイルス対策で気を付けたいこと
 1・人体に影響がないものを選ぼう
 2・効果が長続きするものを選ぼう
 3・効果が立証されているものを選ぼう
 4・費用に対して補助金がでるものを選ぼう
4・新型コロナウイルス対策で除菌は意味がない・まとめ

新型コロナウイルス対策で除菌は意味がない?

殺菌、除菌、抗菌という言葉に要注意

まず、こうした用語の定義と意味について解説していきます。
(参考:https://jsda.org/w/03_shiki/a_yougo_1.html?fbclid=IwAR08gWblK-P3MTV0kKtsMrbICpHd5DqTJNlxuEQ7H5lFuZiuE_FrlakQY28)

●殺菌:菌を死滅させる、という意味ですが、この用語には、殺す対象や殺した程度を含んではいません。
例えば、ノロウイルスは殺したけれど、新型コロナウイルスには効果がなかったというような場合もありえます。

●除菌:対象物に付着などしている微生物の数を減らし清浄度を高める場合にもちいられます。菌は減らすが、いなくなるわけではないので注意が必要です。

●抗菌:菌の繁殖を防止知るという意味です。菌が付着しなくなる、ずっと清潔なままでいる、といった意味合いで考える人がいるので気を付けましょう。

実は、これらの定義は「菌・ウイルス」としていますが、新型コロナウイルスに対して効果があるかどうかはわかっていません。
新型コロナウイルスはウイルスですので「殺す」ことはできません、「不活化する」という言い方になります。

アルコール消毒が有効であることが判明していますが、この場合も「新型コロナウイルスを不活化できる」という言い方をします。
またアルコールも濃度によっては効果がありません。
購入の際は濃度をしっかりチェックしてください。

過剰な行動がかえって免疫力をなくすことに

私たちの普段の生活には、常在菌という微量の菌やウイルスがかならず存在しています。
実は、こうした常在菌を滅菌だ殺菌だと殺してしまうと、かえって体の免疫力が下がって、病気にかかりやすくなってしまうのです。
そのため、家じゅうを清潔に保つ程度ならもちろん大丈夫ですが、家急に濃度の高いアルコールスプレーをまいたり、除菌シートで拭き取りをしたりしてしまうと、かえって病気に感染しやすくなるとも考えられます。
何事も、適度に用量を守って実践しましょう。

新型コロナウイルス対策をするなら

新型コロナウイルスの対策をするさいは3点に気を付けましょう。
●手洗い・うがいの慣行
●人混みをさける
●マスクをして咳エチケットをこころがける

また、手洗いをするさいは必ず石けんで30秒以上かけて洗うようにしましょう。
アルコール消毒なども同じですが、接触時間が短いとウイルスに対して効果が薄い場合があります。時間をかけて丁寧に、を心がけてくださいね。

新型コロナウイルス対策で気を付けたいこと

人体に影響のないもの

アルコールが新型コロナウイルスに効果があると言っても、濃度が高すぎるアルコールは人体に悪影響です。
また、新型コロナウイル対策をうたう製品の中には、多量に使用すると人体に影響を及ぼすものがあり、気にしている方も多いかと思います。
選ぶ際には、お子さまに使っても問題のないような、人体に影響のないものを選ぶようにしましょう。

効果が持続するもの

一般的に、除菌シートなどでの除菌は15秒ほどで、ほとんどのウイルスが除去できますが、新たに付着した菌やウイルスには効果がなく、除菌効果も長続きしないというデメリットもあります。
新型コロナウイルス対策なら、効果が持続するものを選ぶことが大切です。

効果が第三者によって立証されているもの

冒頭お伝えしたように「殺菌・除菌」とうたう製品が多く出ていますが、効果が本当にあるかというと不明な所が多いもの。
そのため、抗菌・抗ウイルスでの製品を選ぶなら第三者機関による審査が証明されたものを選ぶようにしましょう。
SIAAマークをご存じですか?これは抗菌製品技術協議会のことです。この機関による審査をクリアした製品でなければSIAAマークはつけられません。
抗菌・抗ウイルスをうたう製品を選ぶ際は必ずSIAAマークがついているものを選びましょう。

費用に補助金がでるもの

新型コロナウイルス対策をする場合、最近は業者がオフィスごと作業をする例が多くなっています。
ですが、費用が高くて施行できないという方も多いですよね。
これについては「小規模事業者持続化補助金」という制度を利用すると良いでしょう。
この制度は、新型コロナウイルス対策でオフィスを除菌した場合に、その費用を一部国が補助してくれるという制度になります。
この機会にぜひ利用してくださいね。

新型コロナウイルス対策で除菌は意味がない・まとめ

新型コロナウイルスの対策をうたう製品の中には、実際には効果が認められていないものもあります。
また、効果が認められている製品でも用量や用法を守らないと、効果がなかったり、人体に影響があったりするので気を付けましょう。
私たちの周りには常在菌という微量の菌やウイルスが存在しています。除菌だ殺菌だと過剰に反応してしまうと、逆に免疫力がなくなり病気にかかりやすくなるので注意が必要です。
何事も適度に用法と用量をしっかりと守って、新型コロナウイルスの対策をしていきましょう。

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